これから・・・リアリティを求めて
こんにちは、院長の雲井です。
みなさんお元気ですか。
このあいだ、ネットにあったのですが、「家政婦のミタ」が大人気だそうですね。最終話でもないのに、ドラマの年間最高視聴率を獲得したそうです。自分はこのドラマを見ていないのですが、ネット上での評論が面白かったです。今クールのマスコミ予測では、「南極大陸」が上位を獲得すると思われたようです。キムタク主演ですから当然でしょうけどね。しかし、実際は初回こそ高視聴率だったものの2回目以降は下降の一途をたどり、20億円の予算をかけたテレビ局は大慌てという展開だそうです。キムタク神話もこれまでか...というところでしょう。
で、その面白かった評論では、「南極大陸」でのキムタクの髪型や雪焼けしていない様子に違和感を覚えた視聴者が多いのではという見方が大方の解説である中で、全く別の面から低視聴率の解釈をしていました。
今や、視聴者の多くがバブル以後に成人している。つまり、自分やその周囲で高度成長期のような成功体験を持っていない。そのような成功体験のない人からみると、「南極大陸」での日本復興の証としての南極観測という目標やそれに向けての人々の熱い思いと行動がとてもうそくさく見えるのではないか。出演者が熱く演技すればするほどしらけるのではないか。
その一方で、「ミタ」では、母親の自殺、信用のない父親、暗い過去を持つ家政婦などが、自分たちの身の回りで事件報道などを通じて現実として存在し、リアルに感じられる。
そうした理由でこの視聴率の結果が出ているのではないかと、評論していました。
思わず、鋭いなと思ってしまいました。
私自身は、高度成長期・バブルを知る世代ですから、苦難を超えての成功・ハッピーエンドというドラマについては何の違和感もありませんし、面白いと思えます。
しかし、たしかにそうした体験のない世代の人から見るとリアリティがない、うそくさいとなるかもしれませんね。人間は経験のいきものなので、自分が知らないことは信用できませんからね。
ただ、現実の日本の状態を考えると、全く逆のことを思ってしまいます。地震での未曾有の国難に臨んで、いまこそ、「南極大陸」での観測隊派遣事業と同様に、復興への熱い取り組みが求められているのです。うそくさい・リアリティがないというようなネガティブな意識は捨てて、皆が一丸となって日本の復興というリアルな目標を実現していくべきだなと考え込んでしまいました。
なんか久しぶりに難しいこと考えてしまいました。以上、コラムでした。