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2011年5月 3日

みなさん、こんにちは!院長の雲井です。

GWのただなかですが、みなさん、どのようにお過ごしでしょうか?

箱根の温泉街が閑散としている(マスコミがたびたび取り上げたせいか、実際はそれほどすいてはいないようです)とか、いろんな風評被害で観光事業が落ち込んでるという話をよく耳にしますね。農業や漁業でも大きな被害が出ています。

私のようなものが言うことではありませんが、あの日から日本は落ち着かない国になっています。出口の見えない焦燥感に国中が動揺していますね。

私自身も震災直後の現地の悲惨な映像からの衝撃、その後の原発問題や計画停電と物資の不足と続いた言いようのない不安が、どうしても頭から離れず、「このまま仕事を続けていけるのか・・・続けていていいのか・・・何をしていいのか分からない...」という思いが脱力感に結びついていた時期もありました。

しかし、被災地の方々の中から、歯を食いしばって頑張ろうとする意志の強い、根性のある人たちが少しずつ増えていくのを見るうちに、被災もせず、家族も元気で家もちゃんとあるし、仕事も失っていない自分が、こんな心持ちでどうするんだという考えが強くなってきました。

確かに、放射線の問題は今後どうなるか分からないし、東北地方の産業の壊滅的な被害が引き起こした産業界への巨大なダメージがいつ回復するか見通しがつかないでしょう。私のような者ががんばったところで何の助けにもならない。個人の努力ではどうにもならない未曾有の事態なのです。

ある日、私の医院の非常勤の医師が、被災地での遺体の身元確認や歯科保健指導などのボランティアに行こうかと思っているのだけど・・・という相談を受けました。その先生の考えは素晴らしいなと思いましたが、同時に、そうした直接の社会貢献だけが被災者や国への奉仕ではないという考えにもいたりました。たとえ、私の仕事が直接に役に立たなくても、日々の診療を通じて人々のお口の健康に貢献していくべきなのです。そうすることで、人々のなかの小さな不安を取り除けるでしょうし、それがやがてちりも積もれば山となるということで、間接的に世の中のお役にたてる!巡り巡って被災地の方々の一助になると信じて頑張っていくしかないでしょう。

がんばろう日本!とは、そうした日本国民ひとりひとりの小さな小さながんばりの積み重ねではないでしょうか。できる範囲でいいと思うし、それ以上のことをしても無理がかかってかえってダメ。でも、明日が分からないからどうしていいのか・・・というマイナス思考もダメ。未曾有の危機なんだから、未来の心配ばかりしても意味がないと思います。私にも未来のことはわかりません。でも、あとから、もっとこうしとけばよかった・・・という思いに悩まされないように毎日を過ごしたいと思います。

歯科医院のブログに書くことではないかもしれないけど、あの日から2か月近くがたとうとしているGWに机に向って、この期間の自分を振り返ってつらつらを綴ってみました...。

では、みなさま、またお会いできる日まで(ちなみに、5月1日~5日までお休みをいただいております)。

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くもい歯科クリニッ​ク 院長 雲井秀樹

くもい歯科クリニッ​ク
院長 雲井秀樹

北海道大学歯学部卒

鶴見大学歯学部小児歯科学教室助手職を7年間務めたのちに、当地にて開業。

ファミリアキッズ駅前園 園医

日本歯科医師会会員 日本小児歯科学会会員